2009-01-01から1年間の記事一覧

大晦日

十年程前、東京で寺山修司の天井桟敷の人たちと年越しをしたことがある。 高橋咲さんのお宅で、おせち料理を食べワインを飲みながら演劇論を聞いていた。お正月の間、寺山修司の資料館に泊まって詩集を読んだ。それまで寺山修司の本を手に取ったことはなかっ…

Dinner in the Moiwayma

藻岩山で夜景を見ながら、パエリヤパーティ。ホームメイドの山ぶどうのワインとともに・・・渋みと酸味が申し分なくコクがあり、最高に押しいいワインだった。 山でパエリアをしたのは初めてだったけど、パエリア修行にバレンシアまで行った事もあってかうま…

風ちゃん

本に載せる写真を探していて、ファイルをクリックしたとたんに、猫の写真が画面いっぱいにばらばらと広がり、あ〜風ちゃん!と不覚にもわんわん泣いてしまった。 猫の風は、13年間生きて肺がんで猫天使になってしまった。 小さな命は、反抗期のまっただ中…

辻まこと

<山と森は私に語った>を読んだ。 声を出して、あははは!と笑ってしまった。 辻まことは思想家の辻潤と伊藤野枝の間に生まれた。たぐいまれな才能を持ち、絵、文、山やスキー、渓流釣りを愛する自由人である。その文章は痛烈に諷刺的であるが、全く嫌みが…

マーク・ロスコ

アメリカの現代美術作家。ユダヤ人。 MOMA美術館で彼の絵に出会った。邂逅の赤、その心地よさが忘れられない。 なぜだろう? 人間の基本的感情を色彩で表している。赤の中の黒、変化する赤、作品には題がなくナンバーがつけられているだけ。 あの赤は胎内の…

ジョージア・オキーフ

初めてオキーフの絵の前に立った時は旋律をおぼえた。 こんなに削ぎ落とした絵を描く人って、どんな人なんだろう? 身近な、花、貝、石、骨などを題材に画面いっぱいに、大きく幻想的に、またセクシーに描く。 ニューヨークのMOMA美術館で出会ったオキーフの…

赤い色

赤は元気な色。 ニューヨークのストリート・アートは赤がモダンに使われている。 赤はビル街を明るくし、ぱちんと意思をもって目に飛び込んでくる。 最近、赤を選ぶことが多くなった。赤を身につけると元気がもらえる。

Happy Christmas !!

楽しいクリスマス! みなそれぞれの思いのクリスマスイヴ。 ハッピーなひとも、悲しいひとも、寂しいひともおんなじ地球の上にいる。 あしたは、しあわせになれますように。あしたは涙が乾きますように。あしたは温かい心が宿りますように。 Happy Christmas…

雪のベローナ

マリナから、<Snow in Verona>の便りが届いた。 ベローナはロミオとジュリエットの舞台になった中世の街で、レンガ色の街並が美しい。 ここの広場は夏は観光客で賑わっている。有名ブランドのお店や、通りのお土産やさんなどを覗いて歩いた。 今は誰もいな…

アラスカの暮らし

南東アラスカのヘインズに住む友人たちのことに思いを馳せている。 9月は冬の食べ物のストックに忙しい。一年分のサーモンを獲り、一家総出でブルーベリー摘みにでかけ、ムースを一頭解体する。 昨夜、星野道夫さんの講演集<魔法のことば>を読んで、今も…

マッキンリー アラスカ

マッキンリー、この美しい独立峰を知ったのは 1992年に札幌で開かれた星野道夫さんの写真展である。 その時、会場にいた星野さんはアラスカの自然の素晴らしさについて話してくれた。写真よりもその人柄と言葉に興味をもった。「恐ろしいほどの静寂の中にい…

北イタリア ドロミテ

「イタリアにも、山はあるよ」とマリナに言われて北イタリアのベロ—ナに出かけた。 ドロミテが近い。週末、マリナとパートナーのニコルの三人でドロミテへ一泊泊まりのトレッキングに行く。 明るい青グレイや淡いピンクの石灰岩の巨大で美しい岩峰が屏風のよ…

憧れのスイス

白い山に憧れた。憧れたのは美しい風景としての、見るからに気高い山だった。 それは登る対象としての山ではなく、ただ見るだけのものだった。白い山の写真を切り抜いては空き箱に入れていた。外国の山が多く、お気に入りはヨーロッパアルプスだった。緑の斜…

ウニ捕り

北海道の南、江差から松前への海岸線の途中に生まれ育った集落、石崎がある。日本海に面した狭い扇状地の小さな集落で川を挟んで二つに分かれている。松前への道は海岸線の切り立った崖の上にあり、隣の集落までは十三曲がりといわれる曲がりくねった山道だ…

海と山

旅は移動する線であり、地球の上に横に引かれる。 生命の延長線は自分が生きた軌跡であり時間の流れを物語る。 たとえば、わたしが誕生し、この地球に存在する点としての生から死へ向かって時間は流れてゆく。その線上に刻まれる縦の線が自分の思考だとしよ…

円いテーブル

円形の食卓とコタツの天板を交換して使っている。 テーブルは大きくて、つめると8人位座れるので重宝している。冬は毛布をかけてコタツとして使う。円は不思議な人のつながりを運んでくれる。 美味しいものパーティをしたり、机の上がいっぱいになったとき…

友達レシピ

「あっ、これおいしい!レシピおしえて」と作ったレシピカードがたくさんある。 そのひとつが<ヨーグルト・ポムポム>。 フランス語の初級の授業で「ポムはなんでしよう?」と先生がおっしゃった。 あてずっぽうに「りんご!」と答えたら合っていた。 そう…

くるくるマフラー

クリスマスのプレゼント用に、くるくるマフラーを編んでいる。 寒い日、首にくるくると巻くだけでセーター一枚分暖かくなる。 昨年アラスカに滞在したとき、セーラのお母さん、キャリーが首に巻いていた。水曜日はニッティング・デイでアーチストのシャーロ…

三角山縦走 シティ山行

もと山岳会の懐かしいメンバーとシティ山行。 昨日の雨が凍り付き登山道はアイスバーン状態。道なき道をよじ登り、30分で三角山頂上。縦走路もつるつるしてあぶないのなんのって。奥三角山目指して薮漕ぎ登山。 頂上に着いたら、南側に回り道があった。登…

旅に出よう!

旅に出るにはエネルギーが必要である。 心の中に何かが芽吹き旅に駆られる。何かわからない自分の中に生まれた空白を満たすために右往左往しはじめ、モチベーションの高まりとともに不安を抱えて出発することになる。 格安チケットで降り立った地は、住み慣…

絵本の世界

絵本の世界にあそぶのは子供だけではない。 そう、わたしも絵本の世界にふっと入り込む楽しさを知っている。 ときおり覗く絵本コーナーで、すてきな絵本に出会った。 <ゆきがやんだら>酒井駒子 大雪の日、家に閉じ込められ、しんしんと積もる雪を見ながら…

誕生日パーティ

インドネシアからきているエラさんの誕生日パーティに招かれた。 いま、ボランテアをしている日本語の初級のクラスはみんな仲がいい。大勢の生徒さんが集まった。 すすきのにあるメルキュールホテルは、モダンなインテリアで料理もおいしく、ほたてに添えら…

幸福

幸福のイメージは子供のころに培われる。 憧れたのは、窓辺に赤いベコニアが並べられた山荘や緑の丘で、スイスの絵本作家カリジェの絵のような風景だった。「フルリーナと山の鳥」の野鳥を保護して森に返す話や「大雪」の山の家でお母さん靴下を編んでいる絵…

旅の手帳

旅に出るときフィールド用の野帳を使う。 表に海外の友人から届いた切手を貼り、国や山のタイトルをつけたものをパスポートと一緒に持ち歩いた。 引き出しがいっぱいになり、出し入れが出来なくなったので、引いてひっくり返した。いろいろな国の匂いや、ざ…

ツーリング

四十歳、二回目の成人式に250ccのオフロードバイクを買った。 免許を取って一週間後に札幌から函館へバイクで出かけた。20年来、バイクはわたしの相棒となり、新鮮な感動と出会いを運んでくれた。遠乗りすることはなくなったが、いまもわたしのアッシーで…

青は遠い色

ひと昔も前、東京で開かれていた堀本恵美子氏の個展でこの本に出会った。 偶然に入ったギャラリーだった。凛とした静謐な青が美しい絵に、谷川俊太郎の詩が添えられていた。 『どんなに深く憧れ、どんなに強く求めていても、 青を手にすることはできない。 …

旅人

旅する人の共通点はなんだろう。 自分探ししというのはなんか野暮ったいし、それに人生の探し物は旅をしたぐらいじゃ見つからない。自分が過ごしている日常から飛び出し、ちょっとだけ非日常の世界に身を置くことで違った角度からの自分を見ることが出来るぐ…

風の吹くまま

えぃ!と指を立て、風はどっちから吹いている?とばかりに物事を選択している。 優柔不断であれこれと迷う。いくか、いかないか? 迷ったら行くが定義。 当然のごとく、逆風、逆波の厳しい人生航路である。しかし、山や旅に関しては、特別な赤い絨毯の上を歩…

エーゲ海クルーズ

夏、ギリシャの島々をめぐるエーゲ海クルーズに乗った。 豪華船と思いきや、船室は騒音がひどく波はたいしたことないのに揺れて、食事もとれずさんざんだった。その名も、イージィ・クルーズ。 4日間、てんこもりのスイカでしのいでいた。そんな中でフィー…

旅をするのが好きだ。日常から非日常の世界へと踏み出した時の、ふわりと浮遊する感覚がいい いつも手元に本があった。活字は未知の世界へと導いてくれる扉であり、旅行することなどない暮らしをしていたわたしの五感を刺激してくれた。 旅は飛行機の扉から…