青は遠い色

ひと昔も前、東京で開かれていた堀本恵美子氏の個展でこの本に出会った。
偶然に入ったギャラリーだった。凛とした静謐な青が美しい絵に、谷川俊太郎の詩が添えられていた。
『どんなに深く憧れ、どんなに強く求めていても、
 青を手にすることはできない。
 すくえば海は淡く濁った塩水に変わり、
 近づけば空はどこまでも透き通る。
 人魂もまた青く燃え上がるのではなかったか。
 青は遠い色』
<青は遠い色>詩 谷川俊太郎 画 堀本恵美子 玲風書房 1996年4月29日初版発行