タイで餡を練る


 黒い豆を見つけた。小豆より小粒で真ん中に白い線が入っている。
これ、小豆かも?と思い2袋買ってみた。一晩水に浸して、翌日にコトコトと電気釜で煮たら、ああ、やっぱりね。小豆の匂いがします。


 豆がふっくらと柔らかくなってから砂糖をいれて、味がしみたころに木べらで潰して練り上げました。
最後に塩を入れて味を締めます。我が家のあんこは少し塩っぱめ、これは母の味ですね。

 子供のころはあんこが嫌いで、おはぎを見るだけで歯が浮きそうになった。母はわたしの分を、あんこのかわりにゴマで包んでくれていた。



 ところが、結婚したら「おしるこのお風呂に入りたい!」というほどのあんこ好きの息子が生まれました。
母が孫のために取れた小豆を送ってくれるので、見よう見まねであんこを練り味見しているうちに、いつのまにかあんこ好きになってしまいました。



 忙しくなると、時間のかかることがしたくなる。
学生時代は、試験があるとフライパンの底の汚れが気になって磨いてみたり、ベッドの下の埃が気になったりした。
 中間試験の準備とレビューで忙しいのに、あんこの味見をしている。さらに、今日は1年生のクラスの半分が休みだ。
 ーーーおいおい、知らんぞ。
 どっかでサボっていた生徒たちが、慌ててリスニングの試験を受けたいとバラバラやってきた。
 ーーーなにいってんの、ペーパーテストじゃないんだから....もう。


 しょうがないから、職員室でi-padを流し、テストを受けさせました。ーーーはあ......困ったもんだ。