岐路

 分岐路の立った時、どちらに行くべきか迷う。先が見えないから、どちらに美味しいものがあるかなんて分からない。
 そんなとき、指を立てて「風はどっちから吹いてる?」ってな、調子で決めていた。そして歩きながら考える。
   きみはいったい、なにをしたいのだね?
   きみはいったい、どうしたいのだね?
 いったい、なにをどうしたいのか? この年になってもしゃんしゃんと決められないわたしは優柔不断か、それとも経験不足かね。年だけを重ねていて、実はあまり良く考えて行動していなかった所為なのかも知れない。まっ、いっか、の発想でここまで来てしまった気もする。
 当然のごとく失敗ばかりで振り返る気もしない。しばらくはしょげているが、あれはあれでよかったのよ、と開き直りまた同じことを繰り返している。まったく、しょうもない。穴があったら入りたい気分だ。
 神様が存在するとしたら、すべてのことを見通しているのかもしれないね。将棋のコマを進めるように「ふむふむ、そう出たか?ということはだね、きみは2手先で立ち往生するよ」なんて、笑って見ているかもしれないよ。
 利口な神様にコマを進めてほしいところだ。