お国事情


 タイに赴任するまえにボランテァで日本語を教えていた生徒さんが来日し、我が家でお決まりのピザランチ。
彼女は北海道のスイーツをアジア圏に紹介する仕事をしていて、オーナーは日本人だという。今回の来日は胸の腫瘍を摘出する手術のためで、深刻だと思うのに持ち前の明るさで喋り捲る。


 医療保険の問題/老人問題や年金/住環境の問題などなど、いま住んでいる香港やお隣りの中国、はたまた親類縁者が住むというアメリカの話も飛び出して、「はあ、将来どうなるんだろうね?」と言いながらも言葉の間に「美味しい!」を挟んで食べまくり。


 そして、銀座のアルマーニ制服の話題。小学教師をしている友人から頭のてっぺんから靴までアルマーニの生徒がいると聞いて、子供アルマーニってあるんだ?と驚いていたところに、銀座公立小学校のアルマーニ制服のニュース。
 「いかにも銀座の小学校らしいでしょう?」と笑ったら、香港もそうなんだって。金持ちの子供はバーバリーのスカートや靴を履いて、地べたで寝転んで遊んでいるそうな。「やあ、金持ちって使うところが同じねぇ....」と大笑いした。


 2009年、大学卒業後に日本語教師のボランテァをしながら海外での仕事を探していた。英文の履歴書が必要になり、奮闘していたところに英語が堪能なメイさんと知り会った。それで、彼女に英文をチェックしてもらうことに。おお、なんとラッキーな! いつも助っ人が現れる。ーーーこれって人徳?


 おかげで、タイでの日本語教師の仕事が決まり、一年の間を挟んで6年間をタイで過ごしました。
文化の違いに戸惑うことも多く、すったもんだしながらもその違いを楽しむことができましたね。


 そんな、あんな、お国事情を話して気がつけば夕刻。術後の再会を約束してお開きとなりました。