活きた文庫を目指してーー加藤周一文庫の現在と将来 於:札幌大学

 札幌大学創立50周年記念講演に行った。
立命館大学加藤周一現代思想研究所の鷲巣力氏が生前の加藤周一の人柄と研究分野、現在の加藤文庫の方針と活用について話された。


 加藤周一(1919-2008)は戦後の日本を代表する国際知識人であり、「九条の会」の呼びかけ人でもある。反戦活動家の柳原忠夫氏氏や音楽評論家の吉田秀氏とも交流が深かったそうだ。取材ノートが残されているはずと言ったのは作家の池澤夏樹だそう。


 立命館大学が加藤文庫を担った経緯や、現在は手稿ノートのデジタルアーカイヴ化の活用を進めていて『青春ノート』8冊(複写不可)を公開していることなどを紹介してくれた。研究者や興味がある人には朗報だと思う。


 小雨降る秋の日、久々に札幌大学を訪れた。以前、山資金調達のために木村先生の考古学研究室の作図を手伝っていたことがあり、懐かしく思う。ーーーここの図書室は素晴らしいんですよ。そういえば、憧れの池澤夏樹さんとの飲み会にご一緒できたのもここだったし、文化人類学者の今福龍太氏も札幌大学の教授だった。