東京山ガール その後


 昨年の夏、著書「世界のてっぺん...」を読んで、札幌まで尋ねてきてくれた東京山ガールが結婚した。そして、秋には赤ちゃんが生まれる。正月明けに上京した際、奥多摩で遊び、彼氏と共に山野井泰史さんのお宅におじゃまして楽しい時間を過ごした。


 お兄ちゃんみたいに優しい彼氏とは、山岳会で知り合ったという。
実は、山岳会入りを勧めたのはわたしで、パワフルな山ガールはどこでも飛んでいくので、山岳会で山の基本を学んだほうがいいと思ったのだ。それに山岳会に入るとオールシーズンの登攀、沢登りや人工壁まで経験できるし、そのうえで自分に合った分野に進めばいい。それが、旅好きで山を走る彼氏と出会い、赤ちゃんが生まれるなんて、嬉しくて頬がゆるんでしまう。


 そういえば、奥多摩散策のとき、神社で子宝が授かるという杉の間を山ガールとコウモリ先生の三人で手をつないで「子供ができますように!」といって通り抜けたのだ。そのご利益が山ガールに降りてきたのかもね。


 山ガールがアラスカ旅でアラスカ在住のわたしに友人に出会い、本を読んで尋ねてきてくれて、そこで歩き旅のあゆみさんを紹介してくれて、あゆみさんのお兄さんの奥さんが画家だったということで絵を学ぶアドバイスをしてくれて、イーゼルまでいただいたのだ。ーーー人生って、なんだか摩訶不思議。


 あちこちと見えない糸で繋がっていて、素敵なご縁に感謝です。