畑作り


 ネパールで知り合った山友が畑を作りたいというので、ほったらかしの宅地を見に行った。
土地は藻岩山の南斜面にあり、日当たりはいいが粘土質で石がゴロゴロしている。
「ほんとに畑するつもり? かぼちゃくらいしか採れないと思うよ....」と友人がスコップで土を耕しているのを見ながら、わたしは今晩の味噌汁にしようと蕗を採っていた。


 おとなりのおじさんが野菜畑の土作りをしていたので、土はどうかと尋ねると、「粘土質だから、畑にするなら土を入れないとだめだとのこと。土を運んでもらっても傾斜地で道路から下がっているから一輪車が必要だ。そんなお金も道具もないので、ま、豆とガボチャかな?


 わたしは農作業は苦手だからね、と念をおして「加工するのは得意だから、カボチャができたらパンプキンパイを作ってあげるわ」という。彼女は昨日ネパールから帰国したばかりで、時差ぼけだあ、と言いながら、畳一畳分を耕した。
 ーーーやれやれ、どうなることやら。ヨモギを摘んで草餅を作ったわ。