Happy baby


 赤ん坊は 声を立てて笑う。
 おばあちゃんの背中で おじいちゃんに答えて 
 きらきら響く声をあげる


 しあわせな 赤ん坊は
 きっと おぼえていないだろう
 どんなにか 満ち足りた日々だったかを.....


 
 昨年、中国人ご夫婦が博士課程取得のために、ここシーサケット・ラジバッド大学に入学したあとで妊娠し、出産のために帰国した。そして、赤ちゃんが生まれ、その赤ちゃんの世話をするためにご両親が仕事を辞めてタイに来た。

 彼らのご両親は穏やかで大陸的な感じの方だ。中国式のゆったりしたパンツにスタンドカラーのシャツブラウスを身につけ、赤ん坊を抱いて散歩しているのをよく見かける。いつも笑顔で、赤ん坊は腕から腕へと抱かれ、下に置かれたことがないんじゃないかと思う。


 今朝の東京新聞の「社説」によると、産後にウツになる人が多いそうで、孤立し虐待に繋がりやすいので、各自治体で診察を補助しケアを行うとのことだ。核家族化が進み、孤立しやすい状況なのだろうと思う。


 タイに来て、長屋式のアパートで暮らし、隣り同士がいつも「ご飯食べた?」「どこへいくの?」と声を掛け合うを懐かしく思った。学校の職員室でもお昼どきは机を囲んでご飯を食べていて「ご飯食べた? 食べなさいよ!」と言われると、挨拶なんだとしても嬉しかったね。昔、当たり前だったことがなくなってきているから、タイにきて懐かしく思うのだろう。


 「人」という漢字は二本の線が支え合ってできているから、人間は支え合って生きる動物なんだ、いうのをどこか読んだことがある。赤ん坊や子どもも社会の一員であり、地域で支え合うことが必要なんだと思う。