ワインのお返し


 4年生たちと高校生のスピーチコンテストの指導をしていたら、誰かがドアをノックする。
開けると、さっき別れたばかりチャールズが.......。「あれ? なんか忘れ物?」と聞くと、「どうもありがとうございます!」とワインを差し出した。


 いくばくかのお餞別をあげたから、気を使ったんだね。二人は日本人みたいなところがある。
出発の支度で忙しいというのに、「ナクーの施設にいる子供たちががわいそうなのよ」と市場で食料差し入れの買い物をしていた。これからそれを届けるのだという。
 

 自然にこういうことが出来る二人を偉いと思う。
ガードマンにコーヒーやコーラの差し入れをしたり、工事現場のバラックに住むカンボジア人に衣類や文房具をあげたりしている。見習おうを思い、物乞いに小銭を入れたりするが体が身構えてしまい自然な感じじゃない。ミックはわからないように素早く入れる。
 ーーー聖書の言葉に「良い行いをする時にはわからないように」とあったような。お二人から学んだことは多い。