いくら弁当


 冷凍室の残り物でいくら弁当を作った。友人お手製のスモークチーズも残っていたので、それも入れる。
保存していた生の食材は全部調理して食べるしかない。エアコンのない部屋でヒーターを使うと、さらに暑くて部屋は蒸し風呂のようだ。首にタオルを巻いて、流れる汗を拭きながら格闘中。それでも、首に汗疹が出来てかゆい。ーーーはあ、いったいわたしはなにしてんだろ?


 しかし、これは耐暑実験になるわね。
日毎に暑くなり、4月が一番暑いタイで、くだものや野菜はどれくらいもつんだろう? 氷を入れたバケツで肉や卵を保存すれは2、3日は持つかも? と目まぐるしく頭を回転させる。


 そういえば、昔、勤めていた埋蔵文化財センターの作業室はプレハブの建物なので、夏は蒸し風呂のようになった。夏の整理作業は調査員が現場に出払って、女子だけになる。そこで、わたしは職場につくと短パンに履き替え、バケツに水を張って足を突っ込み、首にタオル、図面に汗が落ちないように頭もタオルで縛って作図作業をしていた。


 そこに、突然帰ってきた調査員が言うことにゃ。「戦後のパン助みたいだ !」
ーーーははははははは、いいのよ、パン助でもなんでも! 仕事がはかどるんだから....。