快適なシニア・ライフ


 老後を生活費の安い海外、アジア圏でロング・スティという日本人が少なくない。
タイの人気はチェンマイで、山も川もあり気候が日本と似ている。物価は日本の三分の一くらいなので、プール付きのアパートを借りたり購入したりして、快適なシニア・ライフを送っている。いまは、チェンマイより北の小都市、チェンライが人気とも聞く。


 反対にバンコクの方が快適という方もいらして、理由は小都市だと日本人コミュニティが密になりすぎて、息苦しさを感じるのだとか。バンコクの富士マーケットには日本食が全て揃い、紀伊国屋書店があり、世界の一流ブランド店が入った巨大なショッビングセンターが乱立している。それだけの購買力があるからだろうけれど、地方はまだまだ貧しく、バンコクだけがお金を吸い込むモンスター都市のように見える。


 タイの東北部、イサーンにはどんな小さな村からもバンコク行きのバスが出ている。出稼ぎのためのバスで料金も格安、10時間の運賃が300B(千円弱)だ。その代わり、シートは硬くてトイレはなく、2度ほどトイレタイムがあるが、そのトイレはタイ式で臭いし、汚い。ここシーサケットからは高速バスが走っていて、見かけはいいがやはりシートが硬い。ミャンマーでは日本の払い下げのバスが走っていたが、さすが日本製のシートは快適だ。


 ガンガンとエアコンの効いたバスに8〜10時間も乗るには準備がいる。
帽子とフード付きのダウンジャケット、パンツのしたに腹巻をして、ブランケットを頭からかぶって寒さ対策を完璧にする必要がある。以前乗っていた 999バスは吹き出し口の調整がきかないので、ガムテープを持参していた。吹き出し口にガムテープを貼って、冷房をガードするのだ。


 その逆がネパールのローカルバスで、蒸し風呂のようなオンボロバスの窓から風を入れるために、前の席のネパール人と陣取り合戦。二人でスライド式の窓を押しあっていた。その人が自分の席の窓を全開にすると、風が入らない。そこでわたしは持っていたボールペンを窓のサンに挟んだ。やったぜ!と思ったがそれでも暑くて、わたしはバスの屋根の荷物置き場によじ登った。ーーー屋根は超〜快適で涼しかった!


 話が横道に逸れちゃったけれど、普通の小市民がタイで働くにはそれなりの覚悟がいる。
健康に留意して、きちんと栄養を補給し、運動をする。ーーー今日も元気に一日が過ぎたでござる。