北の縄文


 授業に使う動画を検索していたら「北の縄文」が引っかかった。
「あれ? もしかして....」とクリックしたら、仕事の知り合いだった。冬にはニセコにスキー合宿に行ってたね。
スキーよりも、アフタースキーの飲み会が面白かった。まあ、仕事仲間はみな酒が強くて、いつも報告書の打ち上げは朝まで飲んでいた。


 懐かしくて、仕事の手を止め、「北の縄文」の講演を聴いていた。北海道道庁のロビーで開かれたランチタイム・セミナーで、第二回は一昨年亡くなったもと上司だった。タイの大学に赴任が決まった時、飲み仲間が送別会をしてくれて、お会いしたのはその時が最後だった。長いこと闘病中だったが最後まで現役だった。あらためてご冥福を祈る。


 25年間、考古学の整理作業に関わってきたが、この仕事をしていて良かったと思う。
土器に施文された撚り紐の文様を考えるのが好きで、有名な小林達夫先生の「縄文土器大成」をお手本に撚り紐を全部作ってファイルにし、粘土に回転させたものをスケッチした。


 仕事を辞めるとき、縄文土器の文様ファイルを職場の後輩に残そうかと迷ったけど、もともとは機織りの織り文様の興味から始めたことだし、と自宅に持ち帰った。それが、いまも作図に役立っている。右と左に撚って複雑に絡み合わせた原体は土器の器面に美しい文様を生み出す。それが楽しくていまも仕事を受けている。手元に置いて良かったと思う。


 日本語教師をして5年目、授業のためにたくさんの絵カードを準備した。
このカードは持っていた方がいいのだろうか、と迷う。この先どれくらい日本語を教えるんだろうか.....未定だ。


第1回 大島氏:https://youtu.be/mCZ6z5SpY7I 第2回 畑宏明氏:https://youtu.be/NCDXUVQrMr4