亀さんを偲んで....。


 暮れに亡くなったロンポークの亀さんを偲んで、亀さんのブログを覗いた。
12月9日にプログを更新していて、<11回目のヴィザ更新>について書いている。ということはスーツケース1個でタイに婿入りしてから、11年間ロンポークに住んでいたことになる。


 ブログには交流のあった友人の冥福を祈るメッセージが入っていて、寂しさが募った。
亀さんは男っ気のある優しい方だった。高倉健さんのイメージに近いかも。事業に失敗し、奥さんにも先立たれ、息子たちに年金を差し押さえされそうになって、旦那さんを亡くしたタイの女性と写真お見合いしてイサーン(タイの東北部)に来た、と話していた。


 奥さんも陽気なかたで、おもてなし上手。タイ語がわからなくても人柄の良さが伝わってきた。
「タイの女性は、お金/年金目当てで結婚するんですよ」と言っていたけれど、亀さんは楽しそうに暮らしていた。年金から奥さんに生活費(私の給料と同じくらい)を渡しているんだけど、すぐ使ってしまい、お金がないからとこれ見よがしに庭の草を摘んで料理をするんだとか。でも亀さんは見ない振りをしていたそうな。ーーータイの女性はお金の管理ができない人が多い。


 学校の古楽器があまりにもおんぼろなので、亀さんが新しい楽器を揃えてあげたら、奥さんから「そんなお金があるなら、私にもちょうだい」と言われ、「これは、タンブン(功徳)と同じこと」と話したら納得したとか。ーーータイ人は熱心な仏教徒が多く、事あるごとにお寺にタンブンに行く。前の高校の先生は毎朝タンブンしていた。


 あれこれと亀さんと話したことを思い出して、もしかして亀さんは先が短いことを知っていたのかもと、しんみりと悲しい。
 77年の人生。亀さんはタイに婿入りして幸せだったと思う。少なくとも私の人生に幸せのおすそ分けをしてくれましたね。ーーー心からご冥福を祈る。


亀さんブログ:http://blogs.yahoo.co.jp/mkameyama313


亀さんから頂いた「首振り亀さん」とお気に入りのココナッツアイスクリームを手にご機嫌な亀さん