日本語教師のお師匠さん


 いた〜!日本語教師のお師匠さんが.....。同僚の授業を見学して、うまい!と思った。
長い間探していた日本語教師のお師匠さんが身近なところにおりました。


 第二の人生に選んだのが日本語教師で、腕を磨くにはいい授業を見学するのが最短の道だと思い、出会う人ごとに「授業を見学させてください」とお願いしてきた。先輩の日本語教師や友人の小学校教師の授業を見学をして試行錯誤しながら中高一貫校で教えた3年間。なんとか曲がりなりにも授業を作れるようになって感謝している。しかし、まだまだおっかなビックリ授業をしているというところだ。


<2年生 みんなの日本語3> 
 可能形の導入に生徒たちの身近な話題をだし、生徒たちを注目させる。
「日本祭で、◯ ◯ さんはギターをひきました」
「◯ ◯ さんはギターをひくことができます」 ーーー長いですね? だから、
      ↓ 
「◯ ◯ さんはギターをひけます」 ーーーと、こうします。

 名詞と動詞を組み合わせて、パターン練習を繰り返した後で、生徒たちに当てる。答えた生徒たちが次の生徒たちを指名するので、面白い答えが出る可能性が高い。肯定と否定を引き出す単語の選択も面白くて、生徒たちが大笑いしていた。


 例えば、教師が「犬」というと
AさんがBさんに質問する。「あなたは犬を食べられますか」「いいえ、食べられません」答えた生徒が他の生徒に次の質問をする。
「◯ ◯ さん、あなたはわたしと結婚できますか」当てられた生徒は、彼女と熱々で今日もぴったりくっついているので大笑い。みんなは何て答えるか興味津々。しばし、間があり「いいえ、できません!」ときっぱり答えて一件落着。


 お師匠さんは、ゆったりした口調なので聞き取りやすい。そして、辛抱強く生徒の答えを待つ。
いい日本語教師は自分が喋るのではなく、生徒の言葉を引き出すのがうまい。言葉が少なければ少ないなりに、その言葉の手当てと展開をしていけるのだ。自分の授業を再考してみようと思っている。