Coffee Time


 朝から晩まで工事のために停電だという。
真っ暗な部屋に晩まで閉じ込められるのはしんどい、と思っていたら、お隣さんからコーヒーショップへ行こうと誘われた。
 「話題の映画『エベレスト』がネットで観られるようになったから、パソコン持ちな」と言われ、パソコン持参で出かけた。お店は休日のためか誰もいなくて貸切状態。自分ん家の居間にいるようにくつろげる。


 さっそく、フリームービーにアクセスして「エベレスト」を観た。
山岳映画はロケーションが難しい。どうリアリティを出しているかロケが気になる。

 第一に雪質が問題だ。高所の雪はパウダーのようにさらさらしていて、オーバーヤッケには張り付かない。舞い上がる雪は煙のようで視覚ではとらえられないのに、牡丹雪が渦巻いでいると、「うっそ!」と思ってしまう。それにクレパスは上から覗くと透明に近い水色なのに、白い。どこで撮影したのだろう?

 
 最悪は、ガイドもクライマーもゴーグルを外して演技している。
高所でゴーグルをしなかったら、あっという間に雪目になるし、風が強いと頰が凍傷になってしまう。それにガイドやクライマーは健康的というか、汚く日焼けしているもんだけれど、日焼けしてないね。


 ーーーと、ついケチをつけながら見てしまったが、空撮したナムチェバザールは美しく、懐かしかったし、ナムチェの手前に掛かっているつり橋が新しくなっていた。3年前に訪れたときは建設中だった。映画はイマイチだったけれど、ヒマラヤの峰々はため息がでるほど素晴らしかった。