サイド・ビジネス

 ミュークのお姉さんがサイドビジネスを始めた。
タイのアクセサリーをサウジアラビヤとドイツで働いている姉妹に送り、それぞれの職場で売ってもらうとのことだ。


 仕分けして梱包するのを手伝った。
「でも、税金取られるんじゃない?」と心配したが「大丈夫、開けられないようにするから」とキッチン用のラップでぐるぐる巻いた。


「そんなもんで、いいの?」 日本から送ってもらった文房具の段ボールは開けられていたし、他の国へ送ったものも開けられていた。心配していたら、案の定、荷物は税関で止められているという。10000B払わないと受け取れないそうだ。
 ーーーあ〜あ、やっぱりねえ、税関はそんな甘くないよね。


 それで、次のビジネスは高校が休みの間、英語の集中講座を始めると、自宅を教室にアレンジしたらしい。ホワイトボードや座り机を購入して準備したとか。
 ところが、開講する段になって生徒が集まらないそうだ。「え、最初に生徒に打診してなかったの?」とびっくりした。
国民性でしょうか、なんか「とらぬ狸の皮算用」になってしまうんだね。



 ビジネスが上手くいかないというのにめげる風でもない。彼女は明るくてバイタリティーがあり、会うだけで元気になるんだよね。フィリピン人はアジア人というより、ラテン系の資質なんだと思う。
 ーーー生徒が集まるといい、と心配になる。