スピーチ・コンテスト in 作文クラス


 2年生の「作文クラス」でスピーチ・コンテストを行った。
日本語は話すことより書くことの方がたいへんだ。タイ人の日本語教師から届くメールは助詞の使い方がおかしいので、意味不明になり、なにを言いたいのかわからないときがたびたびある。


 ましてや生徒、いわんやものである。て・に・を・は、どころか、ばらばらと箇条書きのような文章の羅列で、頭が痛くなる。日本で修士を終えたタイ人の教師によると、タイの生徒は文章をまとめられないそうだ。

 そこで、ばらばらの文章を数個のカテゴリーに分ける練習をし、そのカテゴリーのどれを一番先にするか、次はどれか、まとめはどれにするかの訓練をしている。自分で組み立てたカテゴリーの順番で文章を書くことを課題にした。


 さて、今日のコンテスト。3人の生徒審査員を前にして発表しました。
課題は:「なぜ、日本語?」 目標は:おおきな声で! すらすら読む! わかる日本語で!

 みんながんばりましたね。満点が4名いました。わたしは別に点数を付けていたけど学生審査員と同じ結果でした。学生もなかなかなもんです。



 ーーー生徒の作文を紹介します。(原文のまま。漢字は生徒が使っていたもの)


 『子供のころ、私は弁護士になりたいと思っていました.高校2年生のときに日本語を勉強することになりました.その時、日本語はおもしろいと思い、とても好きになりました。
 初めはあまり分かりませんでしたが、毎日練習しました。日本語は難しいです。でも、好きなので難しくても気になりません。私のタイ人の先生は「日本語が上手になりたいなら勉強しよう」と言ってくれました。
 私は字がまるくてかわいいひらがなが大好きです。漢字は少し難しいですが、毎日練習しています。


 今、私の夢は日本語の先生になることです。私は日本語の勉強を始めて2年になります。料理やアニメの「コナン」、日本人が好きで、日本人のともだちがたくさんいます。私はさくらを見たいと思っています。日本の料理は焼きそばが食べたいです。作りたいです。そして、私は日本へ行くつもりです。日本の漫画を見れば見るほど日本が好きになります。


 大学を卒業したら、ともだちと日本へ旅行したいと思っています。日本語が分かれば、日本のともだちと話せます。そして、漢字が分かれば、漫画が読めます。私の日本人の先生は皆とても親切な人です。


 私はタイの子供に日本語を教えてあげたいので日本の習慣をしりたいです。趣味は小説を読むことです。日本の小説を読めるように日本語を勉強しています。


 私は毎日漢字を覚えて、本を読みます。かならず、日本へ行きます。
「頑張って! 頑張って!」 とじぶんをはげましています。』


  ーーータイプしてたら、目がうるうるしてきました。がんばれ〜、由佳ちゃん!すう、すう!