かけたかつじは
てにひろわれて
あらたなかみに
わがみをゆだね
ことばのはかげに
ひとをいこわせ
あしたをうたう
ほんをゆめみる
311の大震災でダメージを受けた印刷会社が処分した鉛の活字をボランテアをしていた会社員が捨てるに忍びなく自宅に送った。拾われた活字は多くの人の手によって息を吹き返し、谷川俊太郎さんがその活字で詩を作った。
鉛の活字には愛着がある。若かりし頃、銀座の法律事務所に勤めた事があり、鉛の和文タイプライターで書類を作っていた。銀座といっても裏通りの古いビルで窓の外はデパートの壁だった。夕方、ビルの壁がピンクに染まるのが唯一の楽しみでしたね。