再会

 「さばいでいまい!(げんき?)」と市場にあるおばあちゃんのお店に行ったら、おばあちゃんはびっくりして抱きついて来た。涙が出そうだった。
 言葉もよくわからないのにわたしたちは友達になった。おばあちゃんはいつもカオニャオ(餅米)を一袋買うともう一つくれる。それでお寿司やきな粉餅を作って持って行くと、またカオニャオをくれるんだよね。ーーーしろやぎさんとくろやぎさんのお手紙みたいだった。





 週末、元の学校に預かっている荷物を取りに行った。
学部長先生が金曜日に車を出すと決めてくれたのに、それが日曜日に延期になり、翌日また聞くと車を修理にだしたので20日になるといい、挙げ句にはいつになるかわからないとのことだ。ーーーあんな新しい車が故障?と疑ってみたくもなる。



 タイ人の同僚が「今日、マハーサラカムから父が迎えにくるから、帰りにカウオンに寄って荷物をピックアップしてあげる」という。大学の車を当てにしてたら何時になるか分からないので、オイさんにお願いして一緒にマハーサラカムの郊外にある実家に行くことになった。



 マハーサラカムから1時間半程離れたオイさんの村は500世帯ほどの農村で、眠ったように静かだった。風も微動だにせず、家のまわりには鶏が歩き回り、それをアヒルが追いかけ回している。
 村中が顔見知りで、オイさんと村を散歩しているとみんな嬉しそうに声をかけてくれる。
ーーーわたしも小さな村で育ったので、懐かしい時代を思い出しましたよ。


 イサーンの人の質素な暮らしに触れて、いろいろ考えさせられました。
この村で生まれ、お米を作って一生を過ごすし、終わるんだね。ほとんどの国の人はそうなんだなと思う。
  平和に、質素に暮らせたら、それが一番の幸せかもしれません。
 ーーー子供たちの笑顔は人類のたからもの。笑顔で育った子供たちの未来は明るい。