前期授業開始


 前期授業の初日だというのに、定時になっても日本語の職員室にはタイ人の先生が誰も来ない。
ボランテアのマサ先生が授業があるというので見学することにした。


 3年生の授業で、自己紹介の導入からビジネスにおける敬語の使い方を教えていた。
生徒はひらがなとカタカナが読めるので、教科書の質問に答えることができる。それに5名だけなので教え易く、授業時間もたっぷりと4時間近くあり、ゆっくり授業を進めることができるのもいい。ーー準備が大変だけれど、いいかもね。


 休憩時間にタイ人のゴーン先生が出勤してきたことが分かって職員室に戻った。
今日はわたしの授業がないそうで、契約書の手続きをするため事務所へ。全部タイ語なのでわからず、彼に質問されたことを答えてサインだけした。ーーこれで1年間働く決心がついた。


 前の学校もそうだったけれど、隣人は大事なことだと思う。
学校の宿舎に着いたら、下の階に住む中国人のインが「朝ご飯はある?」と聞いて来た。そして、ジュースとサンドを届けてくれたのだ。それ以来、仲良くなりいつも一緒にいた。
ーーひとりの友人は Facebookの100人の友より勝るのだ。


 今回もお隣さんに救われた。帰ろうと思っていたところに「待っていたのよ!」と言われ嬉しかった。
わたしもチャールズとミューのように、同じ言葉で誰かを歓迎してあげたいと思いましたね。