「悪魔の飽食」混成合唱団 札幌公演


 札幌郊外に住む友人から「いちごが生ったよ〜!」と電話が入った。
「丁度、仕事切れたとこ。行く、行く!」と即答したらば、合唱を聴きに街に出ると言うのでコンサートホールで会うことになった。


 演目も分からず、チケットを買ったら、731部隊の人体実験の「悪魔の飽食森村誠一の合唱曲だった。NHKテレビのクラシック音楽番組でおなじみの池辺晋一郎さんが作曲、指揮している。



 池辺さんが挨拶で集団的自衛権について言及していた。
ーー不戦を誓う世界の宝というべき日本の憲法を、いま改変しようとしている。ならば、今はこの歌を歌わなければならない。歴史をまっすぐみつめるために......。



 歌は感動を与えることができる。第二次世界大戦で、リリーマルレーン反戦歌を敵味方両方の兵士が涙して聴いたように。
 ホールのすみでつまんだイチゴは、甘い香りがして目が細まるほど美味しかった。歌詞の重さとイチゴの甘さは生きている証し。複雑な心境だった。




悪魔の飽食http://youtu.be/_lInM1h1DU4