Teaching Practice 「平和」
今日から1週間は新しく学んだタスクベース・ティーチングをもとにカーディフ大学の2年生に授業を行う。
今日のテーマは「平和」について。
簡単そうで難しいテーマだ。平和についての認識が欧米の学生と日本の学生では違いすぎるからだ。地続きのユーラシア大陸ではいつも何処かで内戦があり、平和についての問題意識が高い。
宿題で出された「平和な世界を作るための条件」には1人10行くらいの箇条書きがあった。
ー戦争がない。
ー核兵器をもたない。
ー誰もが教育を受けられる。(義務教育)
ー人種や宗教の違いがあっても皆平等の権利が得られる。
—人種差別がないこと。
ー世界的に食料の流通が平等になること。
ー大統領の資質の問題。
ー環境を破壊しない。
ー政教分離の原則を守る。
—二院制の政治。独裁的でないこと。
—言論の自由と人権が守られている。
—社会的階級がない。
—天然資源を共有する。その他多くの意見が書き込まれていた。
授業の導入が、長距離バスの居眠り運転事故の写真で、「運転手は12日間休みなしで働いていて事故を起こしました。日本は平和な国だと思いますか?」というもの。箇条書きにしてきたことと違いすぎて戸惑っていた様子。優秀な学生達なので課題に合わせることができ、他の意見をリストに書き込んでいた。
タスクベースの「Learning by doing 」は学びながら行動を起こさせるというもので、授業中、学生から言葉を引き出し手当していかなければならない。
結局、平和についての授業はカーディフ大学の学生たちの認識を、言葉でフォロー出来なかった。
セミナーを受けた学生たちは授業が自分が思ったように満足が行くものではなかったので、反省会のあと、泣き出してしまった。
抱きしめながら「よくやったと思うよ」と慰めた。「みんなそうなのよ、失敗して大きくなるんだから。今日はゆっくり寝なさい」と帰した。わたしも泣きそうになりましたよ。
泣いて笑って大きくなあれ.......。
マララさんの平和スピーチ http://www.youtube.com/watch?v=hcfKJbSsUdg