本とあんぱん


 忙しくなると、本を読みたくなり、小麦粉を捏ねたくなる。
スーパーの帰りに寄った古本屋に、友人お勧めの本「永遠のゼロ」があったので購入。あまり、読む気が起こらなかった本だが、気晴らしにはいいかも?と思い夕食後に読み始めて12時終了。
 時は第二次世界大戦。いまは亡き特攻隊員だった祖父を、孫である姉弟が生き残った特攻隊員を尋ね、祖父の人物像を浮かび上がらせていくというもの。全体的にストリーの展開がおそまつで、人間そんな簡単に感動したり、方向転換したりしないでしょう?と言う場面がいくつもあり「うそ、くさ!」と思ってしまった。



 たとえば、特攻隊の一人だったじいちゃんの戦争体験を取材にきた主人公に同席した暴走族の息子が、じいちゃんの話を聞き、親子共々泣いて感動するなんて、ありえないじゃん。突っ張って暴走族をやっているんだから、それなりの理由があるだろうさ、そんな簡単に方向転換するなよな。
 戦争反対の立場にようにみえて、そうではないところが怪しい。テレビのニュースで百田尚樹氏が首相と同席していたのを見た事があるしね、信用できん。
 友人の山男が感動して泣いた、と言っていたが、ちっとも泣けず、気晴らしにもならなかった。



 そこで、今日は読み直しにあんぱんを焼いた。
う〜ん、この方がよっぽど気晴らしになるわい。いつも雪かきをしてくれる下の階のおじさんにもお裾分け。超〜、喜んでいただいた。おばさんに「腰の調子はどう?」と聞かれて嬉しかった。母のように心配してくれる。なんだか、亡き母に言われたようで、ほろっとした。