ピース・ボート


 ピース・ボートに乗って世界24カ国を回った友人が帰国した。早速、その報告にかこつけて「美味しいもの会」を開催。


 友人の第一声は「100パーセント、楽しかった!」と、ピースフルな笑顔。船内のアトラクションや英会話の講習会、登山家の田部井さんとの登山などのイベントに大満足だったとのこと。
「へ〜! で、いくらかかったの?」と気になるのは費用だ。払い込むのは二人部屋で120万ほどでも、観光や講習会はオプションで有料だ。 ---全部で300万弱になったそうだ。

「そうか〜、で、インターネットはどうなってんの?」ネット依存ではないけれど、これさえあえば船に乗ろうが、山の上だろうが恐いものなし。世界中どこにいたって仕事や家族との連絡が取れる。
 ---ネットは100分で40ドルとのこと。「え〜っ?1000人もの乗客がいるんだよ、いい商売になるね」と思ってしまう。


「それで、乗客の年代は?」と聞くと、3分の2がシニア世代だそう。そうだろうね、3ヶ月も船に乗るんだから、暇とお金がないとね。残りの3分の1が若者で、ポスター貼りなどのボランテアなどで費用が安くなるシステムがあり、それで参加しているんだとか。若者達との交流も楽しかったという。



 以前、友人に「ピース・ボートに乗らない?」と誘われたことがある。
「300万かかるらしいよ、そんなお金があったら山に登る」と気にもかけなかった。「それに、わたしゃ、まだまだ足腰達者でござる、動けなくなったら乗るよ」と答えていたが、参加したシニア世代の友人が、「いいよ〜、よかったぁ!」と言うのを聞いて、そんなにいいのか、とネットで検索。


 賛否両論、いろいろあるらしい。
3食付きの船内ホテルは豪華客船の飛鳥とは天と地ほど違うらしいが、食事は日本食と洋食が用意され、まあまあ並のレストランの味だそう。寄港する都市のオプションツアーが100名ほどになり、わがまま勝手なお年寄り集団なので纏まらずに大変なんだとか。鬱になる人もいるらしい。


 それに日本人シニア集団には、泥棒のプロフェショナルが寄って来そうだ。
「被害に合った人はいなかった?」と聞くと、それがあったそうだ。レストランで足元に置いたバックがなくなったとか。ローマで胸にふわりとスカーフをかかられ、ポケットの財布をスラレそうになったとか。やっぱしね....。

 旅に泥棒は付きもので、いくら気をつけていてもプロに目を付けられたら逃れられない。わたしも危ない目に合った事が度々ある。モロッコで親切に案内してくれた若者が泥棒だったとか、スペインで家族連れのジプシーに囲まれカップルの間に割り込んで難を逃れたとか。



 それでも、やっぱり旅は楽しい。
ピース・ボートねぇ、わたしも乗りたくなりましたよ。しかし、300万がねぇ....。


ピース・ボート http://www.pbcruise.jp/