なんちゃって、カメラマン


 道新ホールで開かれたネーチャーフォーラムに出かけた。
第一部は「自然写真家・山本純一が語る北の大自然の魅力」で、第二部が「大地の響き、いのちのうた」。

 北海道の雄大な自然が好きで 「いいよね〜!見てよ、この景色!」と山や平野、ところかまわず北海道を絶賛していると「北海道生まれじゃないの?」と訊かれる始末。「いいや、道産子ですぞ!」と強調している。
 世界遺産に登録された知床、十勝平野や美瑛の丘の美しさ、大雪山系の広大さや急峻な日高山脈のカール地形と冬山の素晴らしさは目を見張るものがある。その空間を、美意識をもって切り撮るカメラマンを尊敬している。



 ところがどっこい、講演が始まってがっかり。
カメラマンがマイク片手にスライド写真の前を行ったり来たりで画面を遮ってしまう。前の席に陣取っていたのでよけい邪魔になる。
 「ぼくは、なんちゃってカメラマンなんです」と言いながら、撮影の裏話をご披露し、受けを狙って笑いを誘っていたが、えっ?空間を切り取るカメラマンが舞台の上の空間を想像できないんだろうか?と、ちっとも笑えない。
 1時間我慢していたが退場し、「僭越ですが......」とスタッフの方に事情を話す。驚いたようで「壇上で話していないんですか?前回はそんなことなかったんですが....」とあわてて会場に入って行った。
 道新ホールは700席と広いので、上の席なら画面が欠けることはなかったかもしれませんね。でも画面の前を動き回るのはどうかと思いましたね。