「竹内栖鳳 展」東京国立近代美術館


 翌日は東京国立近代美術館へ。
数週間まえに日曜美術館で放映していた「竹内栖鳳展」を見る。
京都画壇で近代日本画の巨匠と言われた竹内栖鳳のライオンと像の屏風絵が圧巻だった。年代順に展示されていて、ヨーロッパ絵画に学んだ遠近法と陰影を使った作品や、水彩画のように色づけした作品など、作風を模索していたことが伺える。
 

 その後、タイで日本語教師をしていた友人に連絡を取ったら、タイからボーイフレンドが来ていて、いま丁度、銀座にいるとのこと。お茶でも、ということになり東京駅で待ち合わせをした。
 ところが、3連休のために東京駅は地方からのお上りさんでごったがえし。わたしと似たような人たちが切符を買うのに右往左往している上に、改札口ではじいちゃんばあちゃんが降り口を間違ったらしく、ぽからんとしている。駅員が「何処から来て、何処へ行くの」と親切に対応し、改札口の器械を開けて切符を取り出してあげていた。う〜ん、東京のJRは親切じゃね。



 携帯片手にようやっと友人に再会し、お茶タイム。
「うーさん、もう日本に住んだら?」とタイ人のボーイフレンドに言うと「明日、結婚します!」の返事。びっくりしたなあ、もう。
「ジュンコちゃん、お母さん、どうやって説得した?」と嬉しい経緯を聞き出す。
「キュービットはマキさんだよ!」と幸せいっぱいのお二人。


 そうそう、わたしがうーさんが住んでいた町の学校をジュンコちゃんに紹介したのだ。そして、うーさんと知り合ったジュンコちゃん、いつも小旅行の度にお土産を買っていた。いいな〜、と微笑ましく思っていた。そのうち、彼が台湾に住む事になり、ジュンコちゃんはホームシックと重なって泣いてばかり。
「ねえ、ジュンコちゃんはうーさんが好きなんじゃない?」と言い、「好きなら、追いかけていきなさいよ!」と背中を押したのだ。


 しかしねえ、こんな早くにゴールインするとは思ってもみませんでしたよ。
「うーさん、ジュンコちゃんおめでとう!」を何度も連発し、二人と別れて、その日の午後に福島行きのバスに乗った。