河野千鶴子さん遭難


 朝、河野千鶴子さんの遭難を知った。
河野さんとはネパール政府が企画したエベレスト50周年山行で知り合い、2004年にエベレストの登山費用をシェアし、登頂した。
 その後も彼女は8000メートル峰を目指した。昨年春に帰国した際、5座目の8000峰、ガッシャブルム1登頂のお祝いの電話をした。そのときは「講演の声がかかるようにプログで宣伝してね」と笑っていた。なにかの間違いであってほしいと祈るばかりだ。
 
 夜のNHKニュースによると、遭難は間違いがないようだ。いつも同じシェルパガイドと登っていたので、今回も同じシェルパの可能性が高い。家族はいつかこんなことになるのではと憂いていたようだが、現実となればショックだろう。
 生と死の境目。山を続けることはいつもその境目に生きているということ。止めればいいだろう、安全だろうと言うかもしれないが心にパッションがある限りそれを許してくれない。
 札幌の空は青く、樹々は満開で爽やかな風が香る。ヒマラヤの空はダウラギリの峰を銀色にくり抜き群青に輝いていることだろう。