早春賦


 〜♬ はるはなのみのかぜのさむさや........
 この歌詞を「春花の実の風の寒さや」と長いこと思っていた。春花の実って菜種のことかな?菜の花が咲く頃はまだ寒いんだな、と納得していた。ところが、30代になって向田邦子のエッセイ「夜中の薔薇」読んで自分の勘違いに気がついた。


 春とは名のみの、風の寒さが身にしみる今日このごろ、高熱費、食料品のなにもかも値上げされ、懐も寒さがこたえる。
はたして、わたしの年金は予定どうりの金額がもらえるんだろうか?と心配になって、年金機構の相談窓口に出かけた。
「金額は教えられないことになっています」とのこと。いったいなんじゃい? 自分の年金を教えてもらえないなんて。
「口頭でもいいですから、来年の予定が立てられません」と食い下がった。以前、社会保険事務所で試算してもらったプリントを提示して、この金額が支給されるかどうかを訊ねた。
「これは、どこでもらいましたか?」と言うので、「社会保険事務所です」と答えると、今はこういうことはしていないそうな。ここ3年間で2回支給が減額されたそうで、この10月にさらに減額されるとか。「3年間日本にいなかったんですよ」と言うと、ようやく減額された金額に訂正してくれた。そして、
「年金の繰り下げって聞いた事がありますか? 支給を1年遅らせると、8%多くなりますので、ぜひ据え置いてください」とのこと。まるで銀行員のようだ。その間に死んじゃったらどうすんの.........早く死んでくれないかと思っているのかもしれないね。年金機構は危ない状態なんだなと身にしみて理解できましたよ。


 ようよう春らしい日差しになって、こころが温まってきた。お日様は偉大だ。



豊平川から