師走

 毎日が慌ただしいなか嬉しい来客があり、ほっと息をついた。
彼は、昨年までの6年間マハーサラカム・ラジャバット大学で教えていて、カラシーン県を案内していただいた経緯がある。「あした行きます」と電話を頂いたときは飛び上がるほど嬉しかった。
 タイ滞在の忙しいスケージュルを割き、3時間もかけて学校までいらしてくれて、なんとも有難い。そのうえ、授業の補助とアドバイスまでして頂き、ほろっとした。
 生徒ばかり相手にしていると、大人の会話に飢えて来るのだ。大人と交流したくても、タイ語がままならず、地元の人たちとのささやかな会話を楽しみにして暮らしている。なんだか自分を慰めたくなるような毎日だ。



 朝、またもやチュンポーン先生から、二つもお達しがあった。各科目の展示会をするので、明日の午後までにレッスンプランと日本食を用意するように。そして、月曜日はクリスマスイベントがあるので、出し物を用意するようにとのことだ。予定は決まっているだろうに、いつも直前に言ってくるよな〜。

 授業は普通道りにあるし、昼休みと放課後は特別レッスンをしているので、買い物をする時間がとれない。
「時間がないので、今、買い物につれてってください」というと「オーケー」とのことだが、どこに消えたのか車がない。
まったく、いつもこうなんだから....と、むっときたが、仕方なく自転車で市場に買い物に出かけた。


 市場には、いつものおじいちゃんがいて、卵と餅米を包んでもらっていたら、奥からおばあちゃんが出て来た。彼女はわたしの顔を見ると体中で喜ぶ。
「かおにゃお、きんまい?」と言いながら蒸した餅米を包んでくれた。お金を払おうとしても「ハイ(あげる)」と言って売れとらない。「こっぷん、まあかあ」と有難く頂いた。


 おじいちゃんとおばあちゃんのおかげで、帰りはるんるん気分になりましたよ。
いいよ〜♪ なにがあっても、まいぺんらい!