カラーひよこ

 
 娘が高校生のとき、学校祭の出し物で使うひよこを段ボールに入れて持ち帰った。
ひよこは箱のなかで、ぴよぴよと忙しくうごめいて可愛らしい。

「おかあさん、一羽飼ってもいい?」と娘が言ったので「いいよ〜」と返事したら、即、息子が横やりを入れた。
「マイコ、飼うのはひよこじゃないよ。にわとりだと思いなさい!」


 あはははは.......。
息子は小学生のとき、こどもの日にデパートで配っていたひよこを育てたことがあるのだ。ひよこはあっという間に大きくなって、にわとりになった。
 セキセイインコとにわとりを部屋で放し飼いにしていたら、にわとりは自分が小鳥だと思っているらしく、インコがピーと鳴くととコケッコー!と鳴き、インコが肩に留まると、自分もデカイ足で肩に留る。鳥でもお互いに焼きもちをやくのか、張り合っていましたね。

 にわとりは煩くて団地では飼えず、夏休みに田舎へ連れて帰ったが、おんどりは卵を生まないし、結局は親戚のおじさんに食べられてしまったそう。


 市場で子供が親にひよこをせがんでいるのを見て、その昔を思い出して懐かし〜!
うふふふふ、買ったのは、ひよこじゃなくてにわとりだよ〜ん。