ジョギング仲間

 朝、ジョギングするようになってから社会人の走り仲間ができた。日が昇るまでが勝負で、お日様が顔を出したとたんにじりじりと暑くなる。なので、暗いうちに起きて空が白んだら外に飛び出す。

 学校のゲートが直線で100m余りあり、中央分離帯を廻って往復すると200mちょっとになる。分離帯を挟んであちらとこちらで「さわでか〜!」とあいさつする。「あか〜でなかあ!(いい天気ね)」と言う言葉を憶えた。
 食堂のおばちゃんに「なんかい?」聞くと「4回」とのこと。「わたしは7回よ」とちょっと誇らしげな気分。
 車で校内にやってくるゴルフおじさんもいて、彼は敷地内に大きくコースをとって走っているので会う回数が少ない。それに学生なみに速い。
 となりの病院を抜け出して来たようなおじいちゃんは大きく手を振りながら同じコースを歩いている。今日は学生が走っていた。「おはよう〜!」と声をかける。


 早起きは3文の得と言うけれど、貰いものが多くなった。ゲートのおじさんからジネンジョのような野菜を貰い、食堂のおばちゃんからはトウモロコシを頂いた。お向かいの先生も早起きで、毎朝お寺にタンブンしに行くので、ときどきわたしにもお裾分けのタンブンをしてくれる。
「ものくるるひと」イコール「いいひと」で、わたしはゾウリムシ並みの単細胞。