職探し

 アナの職探しを手伝っている。
八月にフランスのボルドーの高校をリタイアした彼女は、自宅を友人に貸してタイで働くことにしたらしい。
ボストンバックに衣類と50Lのリックに山グッツを詰め込んで私のところへやってきた。片道切符を手に、仕事も決めないでやってきてしまったのだ。わたしはてっきり、ネパールのトレッキングが終わったら、ホームタウンのホンコンに滞在するものと思っていたら、そのままタイで働く予定とか。
 えっ、いいのかなあ?わたしを当てにしてきたらしいが、わたしとて教師は初めての仕事でなんの力もコネもない。
それで、わたしの方が焦りはじめ、手当たり次第にあちこちに電話したりメールを入れているがかんばかしくない。毎週末、バンコクの語学学校でバイトをしているフィリピン教師のリサに頼んでエージェントを紹介してもらった。そして、週末、アナはリサとともにバンコクへ出かけた。昨夜連絡があり、今日面接が1件あるとか。なんとかうまく事が運んでほしいと願っている。