プレゼント

 2年生の男児生徒が3人、日本語教室に顔を見せて「はい(あげる)」と小さな箱を差し出した。
「なに?」と開けてみると、きらきらしたブローチが入っていた。「すわいまあ! プレゼントなの?」と訊くと「付けてみて」の仕草をする。
 胸に付けたら「せんせ〜、きれい!」と喜んでいる。こんな小さな子供たちから贈り物をされるなんて、わたしはなんというしあわせ者だろう。キラキラしたガラスのブローチは、高価なダイヤモンドのように輝いて、なんだか胸が詰まった。