Shelia

  ホストマザーのシリアからメ—ルが届いて一安心。
目が悪くなって、友人にタイピングしてもらっていると言う。
美しいものを見るのが好きな彼女は、勉強ばかりしているのは体に良くないと言って、いつもわたしを外に連れ出してくれた。
「Maki、丘の上の桜が満開だよ」とか「夕焼けを見に行こう」「港に大きな船が入ったよ」と言っては車を運転してくれた。
もちろん、彼女はその車で友人のアッシーもしていた。もう、車の運転は危ないだろう。
 もし、命が限られているとしたら、わたしも美しいものを見たいと思うだろう。シリアのように美しい風景を愛し、楽しい友人、家族との語らいを大切にするだろう。目が不自由になったシリアに、自分のことのようにシュンとする。