おいしかった!

 2年2組のクラスの生徒にのり巻き寿司を作って持って行った。
女の子が二人が早めにやってきて、なにか一生懸命に言っているが、何を言っているのかわからない。
「なに?」「What?」「あらい?」と聞くと踊りのマネをする。「あ〜!タイダンスの練習?欠席なのね?」聞くと、そうだと言う。
「じゃあ、ひとつだけ勉強しよう」と言って、「おいしそう!」と寿司の皿のふきんをパッとはずした。とたんに、
「きゃあ、すし!すし」とみんな集まってきて、あっと言う間に皿の上の寿司は消えてしまった。

 小さな男の子、チームがいるクラスでめずらしく全員が日本語の授業を楽しみにしている。メモを取りながら一生懸命なのがいじらしくて、いつも何か喜びそうなことをしてあげたくなる。メモを取るのは、最後にゲームで覚えたかどうかを確認することを知っている賢い生徒たちだ。
 わたしが明日、日本に帰る、と言うと心配そうにしているので、おいしいチョコレート買って帰ると約束する。