どうしょうかなあ?

 どうしょうかなあ、が口癖のゴティ先生が転勤することになった。
「おとうさんが、『ゴティちゃんは近くの学校の方がいいよ』と言いました」と言ったとかで、校長をしている父親の権力で、出身地でもある父親の友人の学校に移動することになった。
 長いこと待っていた願いがようやっと叶ったので、毎日にこにこと嬉しそうだ。だけど頼み事をすると「わたしはもう、この学校に関係ないですよ」と相変わらずのなまけもの。もう、この学校のことは七夕の行事もタイのろうそく祭りも上の空だ。 来週の中間試験の監督をゴティ先生に頼まなければならないので、こちらも低姿勢になる。
 「2年生、3年生、6年生の試験問題は、これですのでよろしくおねがいします」とプリントを渡していたら、わたしのバックに目が留ったらしく、
 「あらあ、素敵なバック!いくらしましたか?」と聞かれて、○○○○Bと答えると、「それは外国人だからですよ〜。タイ人だと半分です」とのこと。この、某ブランドのコピーバックが欲しそうなので、「ゴティ先生のバックと、取り替えてあげても良いですよ」と言うと嬉しそう。「わたしのはきたないですから」と言うので、「じぁ、栄転のお祝いにあげましょう」と言うと大喜びだった。
 なんでも入るバケツ式のバックが欲しくて買ったが、バックが目立って落ち着かなかった。どうしょうかなあ、と思っていたとろだった。こんなに喜んでもらえる人に使ってもらったらバックも嬉しいだろう。やれやれだ。