若者たち

アデルの友人がわたしに会いたいと言う。
「いいよ、じゃあランチを一緒にどう?」と言ったら、喜んでやって来た。
「ドアは開いてるよ〜」と言いながら開けたら、ドアいっぱいの縦横にでかい若者が立っていた。
「えっ? 女だとばかり思っていたよ」と招き入れた。パトリックはカルフォルニア出身の若者で次年度の後期に日本で英語教師をしたいそうだ。大学時代に日本語を選択したのだそうで、今日本に行くために再勉強しているところだと言った。
大学卒業後にタイに来て、まだ4ヶ月なのに日常のタイ語会話を習得してしまったというから語学の才能がある。そして、アメリカはあまり好きじゃないので、日本かタイに住みたいそうだ。アジアの人たちが好きだと言う。
アデルと同じ70%を搾取するエージェントから学校に派遣されているので、次年度の学校は自分で探したのだという。面接を受けたから、たぶん南の方になるだろうと言っていた。そして、驚くべきことにアデルも次年度の5月から、タイで働く事に決めたとのこと。
「すごいね〜!トッケーが恐いって泣いていたのに」とインとびっくりした。
「えっ、どういう心境の変化?」と尋ねると、スコットランドに帰っても仕事は見つからないと思うので帰らないことにしたと言う。
そうか、世界中の若者が仕事にあぶれているんだ。王制が破綻したアルジェリアとエジプトでも就職難は深刻な問題だそうだ。
国を離れて語学教師をしている若者たちには、帰っても仕事がないのは本当に深刻な問題だ。しかし、若さゆえ深刻さはなく、新しいカルチャーに目を輝かせている。日本の食文化やタイや中国の文化、それぞれの言語の文法や声調の違いなどをおもしろがっている。たとえば、Makiのmaは日本語だと、読み方が1つだけれど、中国語は声調により4つの意味があり、タイ語は5つの意味がある。みんなで「まあ、まあ、まあ、まあ、まあ」と声に出してみて、もしかして英語が一番簡単かも、ということで盛り上がった。
今日のランチは、前菜にキャベツとトマトのサラダ、インが作ったスープが2種類、魚のスープと卵スープ。メインはマッシュルームのバジル入りパスタ。デザートはパパイヤとゼリー。おそまつさまでした。
7summit HP: http://web.me.com/dreamispower/index/Welcome.html