いぷん(日本)

朝礼での校長のスピーチから、いぷん(日本)、なっくりあん(生徒)が聴き取れたので、インに「日本の生徒がどうかした?」と訊いた。
「日本の学生は、学校では静かでいつも本を読んでいる」と言っていると教えてくれた。
昨年の10月、校長は日本の学校へ視察に行っている。そのときのことを話しているらしい。日本の先生も真面目だということだ。高校で教師をしている友人によると、教師も生徒もそうでもないらしいがタイよりはましだろう。
タイの生徒ときたら、じっとしていられない。ちょっと目を離すと、クラス内にあるパネルやちょうちんを遊び道具にして騒ぎだすし、ものさし、はさみ、のり、ポールペンなどは借りたら返す事を知らない。おとなしいなと思ったら、寝ているか、オンボロ机のベニヤ板をむしっている。まったく、「あんたは、ねずみか?」と言いたくなる。
日本語教室に来ない、問題の3年4組の生徒を呼びに行ったら、机を叩きながら歌い、猿のように跳ね回っていた。女の子は頭にリボンを付け、コンパクトを覗いてお化粧中。みんな勉強することなどハナから頭にない。
ゴティ先生によると、「お金持ちの子供ですから、お金で入学しましたから」と言う事だ。今、教師たちは新年度の生徒獲得のためにカラシーン県内の小学校を回っている。沢山のお金を学校に寄付してくれる親御さんは大切なお客さまだ。また、同じような生徒が入学するのだろう。
入学後は成績順に振り分けて、1、2組を集中的に教えるから、教師にとっては楽だろう。日本で教師をしている友人が見学に来た時、授業中に窓から身を乗り出して電話中の教師や、数学の授業にビデオを見せて暇そうにしている教師を見て呆れていた。「日本で教師の能力や生徒の学力が低下していると言われているけど、タイよりはましかも」という。
日本人は教育熱心な国民だと思う。アメリカやブラジルなど海外へ移民した人たちが一番先に建てたのは、欧米人は教会だが日本人は学校だったという。タイなら、さしずめお寺でしょうね。その後に来るのが学校だろうか。
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