英語教師

スコットランドから英語教師が赴任して来た。
大学卒業したての若い女性でニコリともしない。なんだか悲しそうなので「どうしたの?」と訊くとアパートに蜘蛛やらヤモリがいて眠れないと言う。だいじょうぶかなぁ。
翌日、夕飯を誘いにいくと、部屋は汚いし、ヤモリがこわいと目をはらして泣いていた。「大丈夫、ヤモリは悪さをしないし、タイではノーマルなんだよ」と言っても不安がいっぱいらしく、「壁も汚れているし、こんなところでは眠れない」と言う。
「担当のチュンポーン先生に連絡するから待っていて」となだめてインと夕食に行った。丁度アシスタントデレクターに会ったので「たいへんよ、部屋をなんとかするように、チュンポーン先生に伝えて」と事情を話した。彼女はその夜のうちにホテルに移動した。
さて,月曜日。午前中の授業を終えて職員室に戻ると彼女がいた。「ホテルはだいじょうぶ?」と尋ねると「オーケー」とのことだ。やれやれ、大丈夫そうだ。
しかし、学校では彼女のために部屋の内装を始めた。部屋が仕上がるまで、彼女はホテル暮らしということになった。アシスタントデレクターの奥さんが送り迎えをしている。インに「まるで、プリンセスのようだねえ」と言ったら笑っていた。スコットランドのお嬢さんは「アデル」という。
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