エベレスト頂上!

疑惑のエベレストサミットとコメントされた。
えっ〜!そんなぁ? ふしぎなこともあるもんだ。ってなわけで、すっかり忘れていたエベレスト頂上の動画を見た。小雪まじりの天候のなかで、私はなにやらポケットをさぐっている。凍らないゼリー状の飲み物をさがしていたのだ。なんと、うしろでパサンがそれを飲んでいるではないか。すごく咳き込んで苦しそうだったのに、そんな余裕あったの〜? それって私があげたものだ。なんじゃい。
南極のヴインソンマシーフのガイドは、常にクライアントに気を配っていた。登頂の日は、緊張が続くので食べることも,飲むこともおざなりになる。ガイドのバーンはポケットからクッキーやチョコレートを出してむりやり口に入れた。ありがたいと思う。さすがプロのガイドだと思った。
エベレストはだれもが知っている世界一高い山である。
それゆえに、山屋なら誰もがあこがれを抱くだろう。しかし、今やエベレストのノーマルルートは登山者で溢れている。シェルパの技術も向上し、公募登山もさかんに行われている。体力と資金があり、天候さえ味方になってくれれば、誰もがピークを踏むことができるだろう。もちろん、ひとによって高所順応の差はあるけれど。
頂上で、ペンパは奥さんの写真とともにカメラに治まり、私も好きな彼の写真を胸にスライドを撮ってもらった。登頂は国のためでも、山岳会ためでもない、私自身のためだから。
しかし、帰国後しばらくして恋は実る事なく遠のき、スライド写真は封印されたままとなった。登頂写真はデジタルカメラの動画から起こして本に載せた。
七大陸の最高峰は素晴らしい出会いを与えてくれた。頂上に残された私の踏跡は消えることなく、山に情熱を傾けた記録として、今も地球上に残されている。

エベレストの動画はHPから見る事ができます。
7summit HP: http://web.me.com/dreamispower/index/Welcome.html
をクリックすると、7summit Albumがでてきます。スライトショーをクリックすると見られます、そのなかのエベレストに動画が2つあります。
1つ目は頂上手前のセッピで、黄色いオーバーパンツを履いているのが私です。その前をリードしているのがシェルパペンパです。人が集まっている場所が頂上です。
2つ目は頂上での動画で、私と多くの登山者が映っています。私の後ろで飲み物を飲んでいるのがシェルパのパサンです。
本も合わせて読んで頂くと、これから登られる方は参考になると思います。道外のかたはアマゾンでお買い求めください。
「世界のてっぺんに立った!」久末眞紀子著 北海道新聞社 税込み¥1575