文化勲章

安藤忠雄さん(69)の建築、三宅一生さん(72)の衣服、蜷川幸雄さん(75)の演劇の三人が文化勲章を受けた。
昔、サハラ旅で出会ったスペインの建築家に「好きな建築家は誰?」と聞かれて、とっさに安藤忠雄の名前をあげた。フェルナンドは、「日本の建築に興味をもっている」と言ったので、帰国してから安藤忠雄の本を送った。数年後に来日。九州から北海道まで100軒の神社仏閣を見学し、斬新的な建築家の仕事を見て回った後、語学が堪能な彼は「安藤忠雄ピンからキリまで」と言った。ふつう、そんなこと日本語で言うか?,と笑ってしまった。安藤忠雄さんは型破りな経歴で、勉強は嫌い、家計も厳しく大学進学などハナから頭になく、独学であるところがなんともすごい。
衣服の三宅一生さんは憧れの人である。イギリスの陶芸家ルーシー・リー(〜1995年没)とも交流があった。彼の服を身にまとった小さなルーシーさんは可愛らしかった。彼の服には自由がある。服は身体の一部となり,体の線を表すでもなく隠すでもない。長持ちするところも気に入っている。
蜷川幸雄さんの演劇のビデオを続けて見たことがある。大学の外国文学レポート提出のためで、目がハレーションを起こし、まぶしくて外が歩けなかった。オイディプス王の演出は彼独特のものだったなぁ。年を経てなお、生涯「現役職人」であろう三人の究めた技をこれからも楽しめる。
すきなひとたちが賞をもらって、なんともうれしい秋の一日。
7summit HP: http://web.me.com/dreamispower/index/Welcome.html
ルーシー・リー(〜1995年没)http://www.lucie-rie.jp/lucie/index.html