中間試験

今日から中間試験が始まった。「ワン・カーオ・パンサー」の仏教お祭りなのに生徒も教師も休めない。試験中は手の空いている教師は試験監督にかり出される。タイの生徒はコピーが当たり前なのだ。カンニングが悪い事だと思ってもいない。なんか人助けしているような雰囲気さえある。教師も分かっていて、試験の時は相手の答案を見ないように、また見せないようにずうっ〜と、遠くに離して座らせる。教室だけでは当然は狭いから、廊下の石のベンチにも離れて並ぶ。もちろん廊下にも試験監督がいる。
生徒たちは試験中も職員室に集まって来て「試験どうだった?」と聞くと、みんな「やさしいよ」と言う。「よかったね〜」と返していると、レイが「でも、出来てないんだよ」という。まだ九九が分からない1年生がいるみたいだ。そこでレイがかけ算をタイ語で教え始めた。どれどれと教科書を覗いてみたら、カッコで括った+、−の計算式から始まって、二桁の分数のかけ算と割り算だ。確かにやさしい。これって日本で小学生の問題じゃないかな、と思った。
放課後、レイが数学の教師に早変わりして、私は日本語試験の予備練習をしていた。