棟方志功展 北海道近代美術館

 「わだば、ゴッホになる」の棟方志功展に足を運んだ。
棟方志功といえば、極度の近視で牛乳瓶の底のようなメガネをかけ、板を舐めるようにして彫っている強烈な印象がある。「版画」ではなく「板画」と漢字を置き換え、画題に「柵」と文字を加えている。「柵」とは、お遍路のときに書き付ける板のことなんだそう。ーーー絵を奉納するということか。


 日本の版画は日本画とともに素晴らしいと思う。
欧米の美術館を巡り、日本画や版画を改めて観ると、ほっとするのは日本人だからだと思う。絵の背景にあるのは宗教や文化であり、日本の細やかさや日本特有の色彩が心に染み入る。ーーー日本への手前味噌、自画自賛ってとこね。