糸紡ぎ


 時間ができたので糸紡ぎを再開。
機織り用の縦糸は電動の糸紡ぎの方が撚りが強く切れづらい。横糸はふわっと撚れる足踏みの糸車で紡いでいる。


 縄文土器の縄文は繊維を撚った紐を土器面に回転させているが、繊維に撚りをかけることによって強くなるということを知ったのは画期的だと思う。縄文時代の中期には右撚り、左撚り、また2本から3本へ、軸に巻きつけたり結び瘤を回転させたりして、様々な文様を生み出している。神社に奉納するしめ縄も、撚りをかけたら強くなることの信仰なのかもしれないね。


 美術大学受験の面接で、考古学のことを聞かれ「縄文はアートなんです」と言ったら、面接官が移動式の机を押し出し、身を乗り出した。原体(繊維に撚りをかけたもの)と粘土を持参していたので、粘土に回転させて見せたら驚いていた。

 
 昨年、東京山ガールが結婚して赤ちゃんが生まれたので、紡いだ糸で帽子を編むことにした。
頭のサイズを聞いたら、「小さくて、合う帽子がなかったの〜!」と大喜びだ。そんなに喜んでもらえるなんて思いもしない。久々に指に毛糸を絡め、幸せ気分でした。