Falling in Love


 京都造形大学編集の「洋画を学ぶ」を読んでいたら、ニコル・デ・スタールという名前が出てきた。どんな人なんだろう?とグーグル検索すると、大胆な構図に目が醒めるような色彩が飛び込んできた。


 なんとも素晴らしい! その色彩感覚に心がときめき、一瞬で恋に落ちた。
札美の園長先生に画集はないかと尋ねると「画集はないけど、どこかの図録に載っていたはず」と探してくれたがみつからない。彼は絵を見たことがあるそうで、「本物はもっと素晴らしいから、見るべきだ」とも。そんなことを言われたらますます見たくなる。


 昨夜、油彩教室の講師にそのことを話したら、仲間の一人が「わたし、持っているわよ」とのこと。昔、丸善で買ったという高価な洋書を惜しげもなく貸してくれて、「半年くらい見てていいわよ」とありがたいお言葉。ーーーおお、なんて素敵な人なんでしょう。


 もちろん、油彩の講師も持っていて、故 八木保次先生からいただいたものなんだそう。保次先生のお気に入りだったらしく、絵の具があちこちに付いているそうだ。
 なんという不思議な巡り合わせ。保次先生のお弟子さんに出会い油彩の手ほどきを受け、そしてまた彼の好きだったニコル・デ・スタールに出会うなんて。

 ーーーなにか見えない糸でつながっているような、そんな運命を感じましたね。