キッチンの窓に花


 朝ごはんはキッチンのスタンドバーで食べる。
西側の小さな窓からムイネから手稲山まで見渡せる。真ん中の藻岩山はマンションが建って隠されてしまい、「爆破してやる!」と息巻いていたが、山が見えるだけで、まぁいっか...と思う。


 スタンドバーは空になった灯油タンクに布を掛けただけ。背の高い椅子をおいてスタンドブースを作ったら、とても便利だ。
ガスレンジがそばにあるので熱々の料理がそのまま食べられるし、パンくずは散らからないし、皿はすぐシンクで洗える。一人暮らしならではのアイデアだね。


 ま、これはタイの窓のないワンルームで、サバイバル生活をしていた賜物かと思う。汚い部屋を半年かけて磨き上げ、寮で一番快適な部屋に変身させたのだ。壊れた学生用の机を背中合わせに並べて布を掛けて食事用のテーブルにし、ベッドの足を外してマットを重ねソファーにしたり、外に放置してあったテープルを磨きあげ、二つ並べて仕事机にしたりしていた。


 創意工夫は暮らしを快適にする。道端のアカツメクサをグラスに飾り、我はまんぞく、満足!