朝顔


 思いがけないことに、朝顔の苗をいただいた。
娘が反抗期真っ最中のころ、何かの用事で友人宅に立ち寄ったことがあった。ベランダに垣根のようにブルーの朝顔が咲き並んでいて、思わず「わあ〜、きれい!」と歓声を上げた。


 朝の早い仕事なのに植物の世話をしてるなんて、細やかな人なんだなあと感心した。植物は足音を聞いて育つというからね。
それ以来、心の隅に朝顔を植えてみよう、という気持ちが芽生えたけれど、子供が自立してからは旅に出たり、山にのめり込んだり、タイで暮らしたりで家にいなかった。それに、大雑把なわたしはすぐに枯らしてしまうので買ったことがない。


 朝顔は大きめの植木鉢に植えて、蔓用のポールも添えた。
昨日、今日は寒いので部屋に入れて眺めている。朝顔の葉は二つに分かれていて、こんな葉っぱだったっけ?と思う。小学生のように観察日記をつけよう! でも、小学生でも育てられる朝顔を枯らしちゃったら、お笑いもんだね。
 ーーーむかし、「お金のなる木」を腐らしちゃったしね。早く大きくしてお金持ちになりたかったのよね....。