フレーム織り


 友人からの注文で油彩用の木枠に糸を張ってフレーム織りをしている。
これは外国人のアーチストのワークショップで教わったのだけど、根気さえあれば誰でもできる。隣り合う糸を指切りのように絡めながら織っていくだけ。小さな作品だと3、4日でできる。


 若かりし頃、フランス人の友人が織りを始めた時、この方法で織ったそうだ。
和室の入り口の上下に釘を打った垂木を渡し、それに麻色を張り、糸をすくって平織りで作品を織ったのだ。写真を見せてもらい驚いた。その後、結婚してアトリエにはご主人が作ったという縦機があった。

 
 我が家に大きな機があるが、山を始めてからテントや寝袋の物干しとなったまま十数年。息子に「もう、しないなら処分しなさい」と言われ、「老後にするんだから」と答えたら「いったい、いつから老後なわけ?」と苦笑された。

 機織りも山も辞めて、テニスに夢中の友人が「機、手放なそうかなぁ.....」という。「いやいや、まだ持ってなよ。若いんだから」と答えたが、着物用の小さい機でよかったかな?といまは思う。


 つばた英子さんのように手紡ぎの糸でマフラーや手袋を編んで、動けなくなったとき(老後?)の楽しみにしたいと思っているんだけど....。