何してんの?


 石膏デッサンの学生さん、鉛筆立てて何してんの?と思ったら、測ってるんだとか。
中心を決めてから、頭のや肩の位置などを測り、その比率を画面に落としていくのだそうで、わたしの前に座っている学生さんはiPadで撮った写真に方眼線を引いて、メモリのついた測り棒で何度も測りながら線を引いていた。ーーーしかし、顔のうつむきかげんが違うような?


 それに対して、後ろの高校生は目測だけで、あっと言う間に正確な上向きの石膏像を画面に落とした。
観察していると方法が違う。高校生は線で捉え、顔の傾きや角度などを大きく捉えながら割付している。石膏デッサンは彫刻と同じで直線の荒削りのように直線で捉えると狂いがないのだそう。ーーーなるほどねぇ.....。


 最初、どう線を引いていいのかさえ分からなかったのに、よそ見をする余裕が出来てきた。
後ろの高校生はフランス人とのハーフでギリシャ彫刻のような顔立ちをしている。上背もありハンサムで、石膏像より彼をデッサンしたいくらいだわ。


 と、いうわけで3枚目のフランスパンのデッサンが仕上がった。